監修:医療法人社団 新光会 不知火クリニック 副院長
産業医科大学 名誉教授
中村 純 先生
うつ病になると、何らかの原因により脳の神経伝達物質であるセロトニンやノルアドレナリンの機能が低下しており、神経細胞と神経細胞の間の情報がスムーズに伝わりにくくなっています。抗うつ薬は、脳内の神経細胞からいったん放出されたセロトニンやノルアドレナリンが、再び神経細胞に取り込まれるところをおさえて、神経細胞と神経細胞の間のセロトニンやノルアドレナリンが増えるように働きます。これによって、こころやからだに意欲や活力がスムーズに伝達できるようになります。
まずは医師に相談してください
うつ病のサインに気づいたら、1日も早く医師に相談してみましょう。治療には少し時間がかかることもありますが、ゆっくり休養をとり、くすりによる治療で日常生活の支障も軽くなってきます。また、ご家族や周りの方に付き添ってもらい、一緒に病院へ受診することでうつ病への理解が得られ、治療がスムーズに進みやすくなります。