監修:産業医科大学 精神医学教室教授 中村純先生
“うつ病”を引き起こすもの
過度のストレス(外的要因)
“うつ病”は、なんらかの過度なストレスが引き金になると考えられています。さまざまなストレスのうちで特に多いのは、「人間関係の変化」と「環境の変化」です。たとえば身近な人の死や、リストラなどの心理的に「悲しい出来事」だけではなく、昇進や結婚、出産といったいわば「嬉しい出来事」がきっかけで“うつ病”になることもあります。
| 仕事に関すること | 昇進、降格、失業、仕事の失敗、定年 |
|---|---|
| 健康に関すること | 月経、妊娠、出産、事故、からだの病気 |
| 家族に関すること | 子どもの就職・結婚、家庭内の不和 |
| お金に関すること | 貧困、税金問題、相続問題 |
| 結婚に関すること | 婚約・結婚、異性関係 |
| 状況の変化 | 旅行、引っ越し、転勤 |
| 喪失体験 | 近親者との死別・離別、病気 |
からだの病気やくすりによっても引き起こされる
身体的な病気が“うつ病”を引き起こすこともあります。がんや脳卒中、心臓の病気は命にかかわる病気でもあるため、「病気によって死んでしまうかもしれない」という強い不安が、精神的なストレスとなって“うつ病”に結びついてしまうのです。また糖尿病も、厳しい食事制限や生活管理がストレスとなったり、「失明したり、手足が自由にならなくなるのではないか」という心配から、抑うつ状態におちいることもあります。
また、病気の治療薬が“うつ病”を引き起こすこともあります。くすりの作用が脳の神経伝達物質になんらかの影響を与えるためと考えられています。
<“うつ病”につながりやすい病気>
- がん
- 脳卒中
- インフルエンザ
- 糖尿病
- 結核
- 全身性エリテマトーデス
- 肝炎
- 慢性腎不全
- パーキンソン病
- 悪性貧血
- アルツハイマー病
- 甲状腺機能障害
- 消化性潰瘍
- アジソン病
- 潰瘍性大腸炎
- 慢性関節リウマチ
- 慢性膵炎
- 慢性腎盂腎炎
- 過敏性腸症候群
- 本態性高血圧
- 胆道ジスキネジー
- メニエール病 など





